◆土木・建築現場で役立つ資格を取得する
田舎暮で仕事に就くために、資格を取得しておいた方がいい―。そんなアドバイスをする先輩たちがいます。資格を取ることで、社会的信用が増し、就職・転職に有利になるからです。
資格といって一番最初に頭に浮かぶのは自動車の免許でしょう。都会とは違い、電車やバスなどの交通機関も都会ほど発展していません。食料品などの生活必需品を購入するにも、徒歩圏内に店舗がなく、クルマで買出しに出掛けることも珍しくありません。そのため日常生活においてクルマは不可欠です。
昨今、脱公共事業を叫ばれていますが、地方ではやはり公共事業が産業の柱になっています。公共事業=土木建築会社という図式からすると、土木・建築系の資格というのは狙い目になるでしょう。
では、どんな資格があるのでしょうか。建築士がその代表格でしょうが、2級建築士でも合格率は22.4%(平成20年)に過ぎず狭き門です。もし、あなたが20代でIターンやUターンで田舎暮らしを求めるために資格取得を目指すなら挑戦するのはよいでしょうが、40代、50代での挑戦はリスクが大きすぎるかもしれません。となると、ハードルがやや低くて、現場で重宝される資格を取るというのが現実的だといえます。
土木・建設現場においては、まずあるといい資格は大型(普通)自動車免許です。車両総重量11,000kg以上、最大積載量6,500kg以上、乗車定員30人以上の大型自動車を運転できる運転免許証のことで、第一種免許、第二種免許があります。
資格を取得する方法としては、
(1)指定自動車教習所へ通って技能卒業検定に合格する
(2)運転免許試験場で技能試験を直接受験する(一発試験)
といった2種類があり、前者で取得する方法が一般的です。
ただし大型免許は、あくまで「大型特殊車両で公道を走行するための免許」です。現場まで大型特殊車両を運転・走行させることはできますが、現場で建設機械として作業することは認められておらず、作業をする場合には改めて資格が必要となります。
そのための必要な資格としては、
(1)フォークリフト運転技能講習
(2)移動式クレーン運転士免許実技教習
(3)移動式クレーンにともなう玉掛け技能講習
(4)小型移動式クレーン運転技能講習
(5)車両系建設機械(整地等)運転技能講習
(6)車両系建設機械(解体用)運転技能講習
(7)高所作業車運転技能講習(作業床の高さが地上10m以上)
などがあります。いずれも数日間と講習と実技試験を受け合格すれば免許を取得できるので、さほどハードルは高くはありません。ステップアップを図る意味でも、大型免許に加えてこれらを取得すると、就職できる可能性がより広がります。
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