◆医療系資格は田舎暮らしには最適?
医療業界も田舎暮らしで生計を立てるうえでの選択肢に必ず入ってくるのではないでしょうか。
とはいえ医療に携わる資格といっても多岐に渡ります。医師、助産師、歯科医師、理学療法士、作業療法士といった治療やリハビリに直接関わる資格。看護師、保健師、薬剤師、診療放射線技師などの治療をサポートするために必要になる資格。また、はり師・きゅう師、柔道整復師といった代替医療を行うための資格…。
人命を左右する現場で働くわけですからその責任も重く、その多くが国家資格であるのもそのためでしょう。それだけに資格取得のハードルは高く、田舎暮らしを始めるからといって、すぐに資格が取れるものではありません。
そこで田舎暮らしをするうえで、医療業界に就職でき、比較的に手軽に取得できる資格を、これから数回に渡ってご紹介します。
まずは医療事務。「医療事務ってよく聞く名前だけど、実際には何をやるの」と思っている人も多いのではないでしょうか。
受付や電話応対、患者さん(お客様)の案内、カルテ(書類)の管理など、事務的な業務は医療事務も一般事務もそれほど変わりはありません。
実際、医療事務の資格がなくても採用されているケースもあります。しかし医療事務の場合は、診療費や薬剤などの料金を計算し、診察内容や薬をすべて点数に直し、またそれを金額に直して患者さんの会計をし、期日中に保険機関へレセプトを発行しなければならないという特別な仕事があります。
ですから仕事を進める上でも就職する際にも、やはり資格や経験があった方が有利だといえます。
◆医療事務の資格には10種類以上ある
では、医療事務の資格を取得するためには、どうすればいいのでしょうか。
実は医療事務の資格試験は財団法人日本医療保険事務協会 、日本医療事務協会など複数の団体・法人が主催しており、医療事務関連の資格は10種類以上にも及び、受験資格もそれによって異なります。
なかでも人気が高いのは財団法人日本医療保険事務協会が実施している「診療報酬請求事務能力認定試験」でしょう。
国家資格ではありませんが医療事務分野では唯一、厚生労働省認可国家認定試験であり、レセプト業務の能力を確認する資格で、実用性の高い資格とされています。合格率も30~40%とやや難易度も高いのでそれなりの覚悟が必要です。
ほかにも財団法人日本医療教育財団が行っている資格で、「医療事務技能審査試験」があります。この資格を有する者は、「メディカルクラーク」と呼ばれ、診療報酬請求事務業務や窓口業務、カルテ管理など医療事務に関する全般的な知識や技能を有していることが証明されることになります。
医療関係は一般企業と比べると倒産するリスクも低く、全国どこにでも病院やクリニックはあるので働く場所が制限されることもないので、田舎暮らしの生計手段としては有効といえます。
ただ医療現場にもコンピュータの導入が進み、それに伴い人件費削減がされているのも事実です。
とはいえ患者さんと直接接する機会も多い仕事なので、すべてをコンピュータにまかせられるものでありません。むしろこれからの超高齢化社会を考えれば、人とのふれあいができる医療事務スタッフは重要になり、まだまだ活躍の場は十分あると思います。
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