ペットの仕事その1

◆ペット産業の市場規模は1兆4000億円を突破

ペット産業の市場規模は、今や1兆4000億円を超え、日本を代表する産業のひとつに成長しています。少子高齢化の中で犬の飼育頭数は子どもよりも多いとさえいわれ、ペットを家族の一員とする考え方が定着しつつあります。

こうしたペットへのニーズは都心一辺倒というわけではありません。となると田舎暮しをするうえで、ペット産業への就職を目指すのも悪い選択ではありません。そこで今回から数回に渡りペット産業で役立つ資格を紹介したいと思います。

一言でペット産業といってもペットショップもあれば、ペットの交配から出産、繁殖を手がけるブリーダーまでその種類は実に幅広くあります。なかでも人気が高いのがトリマーです。

トリマーとは人間でいう美容師のようなイメージがあると思いますが、爪や耳の手入れ・皮膚・ノミやダニなどの寄生虫のチェックなど、医療に近い部分の知識まで求められる仕事です。最近はトイプードルのようなトリミングが欠かせない犬種の人気があり、トリマーの資格の需要はますます高まってきています。

さて、トリマーの資格には大きく分けて2つのタイプがあります。一つ目は犬に関係する協会や団体が発行している資格で犬のトリマー技術に関係するものです。

もうひとつは、ペット関連の専門学校などが発行する学校独自の資格というものもあります。学校独自の基準によりトリマー技術だけではなく、動物の管理全体にわたる知識・技術レベルを認定する制度もあります。いずれの場合も国家資格ではなく民間資格です。

そのなかでも最も権威があるのはジャパンケネルクラブ(JKC)の公認トリマー資格です。JKC公認トリマーは世界的にも権威のある犬専門トリミング資格認定制度なので、お店によってはJKC公認B級以上の取得を条件とする場合もあるようです。

JKC公認トリマーの資格を得るためには、18歳以上で公認養成機関入学後に卒業試験に合格すれば、誰でも受験資格が与えられます。最近では通信教育でも資格を認定してもらえますが、やはり実技がないと実際には難しいでしょう。

▲最も権威があるジャパンケネルクラブ(JKC)の資格

◆トリマーは、独立して一国一城の主になれる

さて、気になるトリマーの収入ですが、勤務先の店舗や地域、経験やスキルによって給料は異なりますが、30歳で年収300~400万円ぐらいのようです。ですから金銭面でいえば決して高額というわけでありません。そのため、収入が低いことを理由に、トリマーの道を諦めてしまう人も少なくありません。

それでいて、一日中立ち仕事をするため体力が求められたり、「接客」という面から対人ストレスもあるなど、決して楽な仕事ではありません。

とはいえトリマーの魅力は、将来的に独立が可能であること。店舗を構えるのが一般的ですが、最近では自宅を改造してトリミングサロンを開業したり、車を使って出張トリマーを行ったりなど、初期投資をかけないで独立する例が増えています。そうすることで人件費やコストを抑えることができます。後は自分の営業力と腕次第。年収1,000万円を超えることも決して夢物語ではありません。

以上のことからも、トリマーは、ペットを家族の一員とする考え方が定着しつつある現在、田舎暮しをするうえでの収入源としても有望といえるでしょう。

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2021.11.2

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